新工場 工程確認 お問合せ
JP

多摩冶金ロゴ

多摩冶金ができること
多摩冶金の取組み
多摩冶金の
お知らせ
工程確認
採用情報
採用案内
多摩冶金の取り組み
等温変態曲線の模式図

等温変態曲線 TTT曲線

投稿日 2023.02.08
一覧に戻る

概要

等温変態とは、オーステナイトからオーステナイト状態を維持したまま300~500℃まで冷却し、そのまま等温保持した時に生じる変態のこと。

01 等温変態曲線 TTT曲線

等温変態曲線の模式図

等温変態曲線とは、オーステナイト領域から各温度まで急冷し、その温度を維持した時に生じる組織変化を表したものです。この曲線はTTT(T:Time、T:Temperature、T:Transformation)曲線ともいい、CCT曲線と同じように縦軸を温度、横軸を時間で示しています。

長時間から短時間に向かって出っ張っている箇所をノーズといい、500℃〜550℃くらいの箇所にあります。このノーズが右側によるほど、この曲線を利用した熱処理が施しやすくなります。

焼入性がよくなるMn、Cr、Moなどが含まれる量が多いほど、オーステナイト化温度が高いほど、全体が右側に移行します。そのため、特定のTTT曲線を提示する場合、化学成分およびオーステナイト化温度の表示が必須です。

02 TTT曲線に見る金属組織

ノーズよりも高温で等温保持した時(等温保持線①および②)の金属組織は、変態開始線Fsではオーステナイト(γ)からフェライト(α)への変態が始まり、その後Ps点でパーライト変態を生じ、Pfの変態終了後は、フェライト(α)+パーライト(P)です。ただし、等温保持する温度は低温なほど硬さは硬くなります。

ノーズよりも低温で等温保持した時(等温保持線③および④)の金属組織は、変態開始線Bsでベイナイトへ(B)への変態が始まり、Bfの変態終了後の金属組織はベイナイト(B)です。このベイナイトの場合も500℃に近づくほど硬さは低く、Ms点に近づくほど硬くなります。高温で生じるベイナイトは上部ベイナイト、低温で生じるベイナイトは下部ベイナイトと呼ばれます。

上部ベイナイトの顕微鏡組織は下図のとおりです。上部ベイナイト

ちなみに、ベイナイトはα鉄とFe3Cの混合組織ですので、基本的にはパーライトと同様のものです。

等温変態曲線 TTT曲線
投稿日 2023.02.08

お問合せ

熱処理のことならなんでも
お気軽にご相談
熱処理のことならなんでも
お気軽にご相談ください
TOP
フォームでお問合せ

東京本社工場

営業時間 8:00-17:00 (日本時間)

中国大連工場

営業時間 8:00-17:00 (中国時間)