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概要
鉄鋼の純鉄は、室温から温度上昇していくと、融点に達するまでに2回の構造変化と寸法変化をする。
01 昇温にともなう構造変化
純鉄の温度と構造、金属組織の関係
室温での結晶構造は体心立法構造で、金属組織はα鉄(フェライト)です。
昇温していき770℃になると、A2変態点で強磁性体から常磁性体に変化します。すなわち、770℃になるまでは鉄は磁石にくっつきますが、770℃より高温になると磁石にくっつきません。
さらに昇温していき911℃になるA3変態点では、結晶構造が面心立法構造に変わり、金属組織はγ鉄(オーステナイト)に変わります。そして、A4変態点(1392℃)では体心立法構造に変わり、金属組織はδ鉄(δフェライト)に変化します。
02 体心立方構造と面心立方構造
体心立方構造とは、格子の中心に原子がある構造のことです。体心立方構造のことは略してbcc(body-centerd-cubic)構造といいます。面心立法構造とは、講師の表面に原子がある構造のことです。面心立法構造のことは略してfcc(face-centered-cubic)構造といいます。fcc構造の鉄はbcc構造の鉄と比べて軟質で変化しやすい特徴があります。
03 昇温にともなう寸法変化
体心立法構造と面心立法構造の寸法を比べると、面心立法構造のほうが寸法は小さくなります。
同じ原子数の体心立法構造と面心立法構造を比べると、体心立法構造は格子単位で2個、面心立法構造では格子単位で4個あることから、体積は面心立法構造は小さくなることは明らかです。
よって、A3変態点では鉄は体心立法構造から面心立法構造に変わるので寸法は収縮し、A4変態点では面心立法構造から体心立法構造に変わるので寸法は膨張します。
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